○遊座さんは、倫理の仲間と2006年3月に「長岡掃除に学ぶ会」を立ち上げます。会長は歯科医の澤先生です。そして副会長に就任しました。
この会は、鍵山秀三郎氏の掃除哲学に共鳴した人たちの集まりです。鍵山氏は、イエローハットの創業者です。現在は相談役として会社経営に携わる一方、「日本を美しくする会」を立ち上げました。
鍵山氏は、社内のトイレを自ら率先して掃除をしていました。当初は驚きの目で見られましたが、今では共鳴する人は、社内だけにとどまりません。全国に広がっています。
遊座さんもその中の一人です。
○「掃除に学ぶ会」は、掃除の効用を次のように語ります。
@謙虚になれます。どんなに才能が合っても傲慢な人は人を幸せにはできません。
A気づく人になれます。世の中で成果を上げる人は無駄に気づく人です。その気づきを最大限に引き出してくれます。
B感動の心を育みます。人が人に感動するのは、その人が手足を使い、身を低くして一所懸命取り組んでいる姿に感動するのであって、トイレ掃除は最良の実践です。
C感謝の心が芽生えます。人は感謝するから幸せになれるのです。その心を育むのです。
D心を磨きます。心をとりだして磨くことはできません。しかし、目の前にあるものを磨くことはできます。
人はいつも見ているものに心も似るのです。だからトイレをきれいにすれば、心もきれいになります。
○遊座さんは、このようなトイレ哲学に心から共鳴しています。この哲学に出会えたことを、喜び感謝します。そして同じ「志」の仲間と共に、「長岡掃除に学ぶ会」を立ち上げたのです。
設立総会は、昨年3月に行いました。総会の後、長岡高校へ出向きました。全員で学校のトイレを掃除します。並みの「志」ではありません。
○遊座さんの精神は、誠に高邁です。その原点は前の勤務先にあるようです。
遊座さんが学校を卒業して就職した日立製作所多賀工場では、研修体制は大掛かりでした。入社したての新人は、すぐには工場に配属しません。
工場内には、新人のための教育工場が設置されていました。本体の正規工場と同じ構造の教育訓練専用の工場です。規模は雄大でした。
ここでおおむね1年間、訓練に明け暮れします。旋盤、フライス盤の技術を学びました。この巧拙で技術の技量が決まってしまいますから、技術屋にとって必須の技術です。遊座さんがエンジニアでいる限り、その成功の可否は最初の1年にありました。
「さすがに大会社はやることが違う」と遊座さんは回想します。(つづく)
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